委員長の部屋

能登半島地震 ~被災地に寄り添い、息の長い支援を~

 家族や親戚・友人などと共に、新たな気持ちで一年の始まりを喜び合うはずの2024年の元日、能登半島沖を震源とする最大震度7(M7.6)の大規模地震(令和6年能登半島地震)が発生しました。執筆日時点で死者200人を超える多くの犠牲者や70人近い安否不明者、怪我人、家屋倒壊、道路寸断、ライフラインの途絶など、甚大な被害が確認されるとともに、現在も余震が頻発する中、懸命な救助活動が行なわれています。
 突如の震災によって大切な命を失ったことは、さぞかし無念であっただろうと思います。お亡くなりになられた皆様へのご冥福をお祈り申し上げます。 また、震災で家族を亡くされた方、被災により住居を奪われた方、今も寒さと空腹に加え、不衛生な環境下での避難を余儀なくされておられる皆様を思うと、本当に心が痛みます。心よりお見舞いを申し上げます。

 NTT労組においては、発災以降、組合員・退職者・家族の安否確認等の初動対応を行なうとともに、「中央災害対策本部」を設置し、組合員・家族の被災状況および家屋被害の確認が行なわれております。残念ながら執筆日時点で退職者の会会員1人とそのご家族1人が命を落とされ、負傷者11人、家屋被害200件以上との報告がされており、被害は極めて甚大です。

 また、NTT西日本においても、石川県(奥能登方面)を中心とした通信インフラの被害状況の確認、ならびに通信の復旧に向けて西日本各地から復旧支援員を現地派遣しております。東海総支部は、安全・健康面での対処の徹底と、的確な状況判断に基づく柔軟な対応を会社側に要請するとともに、日々の現地支援状況について労使確認を行なっています。余震が頻発する不安の中、通信復旧に向けて現地で奮闘される組合員等の皆さんに敬意と感謝を申し上げます。留守を預かる職場の皆さんにも感謝致します。

 このような中、情報労連から、「2024年能登半島地震・被災者支援カンパ」実施の呼び掛けがされました。今後集約するカンパ金の扱いは、❶被災した組合員・退職者の会・そのご家族、❷連合が実施する緊急カンパ等へ拠出することとしています。取り組みの詳細は、組織的にお伝えすることとし、具体的金額を定めない任意カンパでありますが、組合員等の皆さんの心温かいご協力をお願い致します。

 私は本稿を執筆しながら、2011年の東日本大震災直後に、日本全体が何事も自粛ムードで意気消沈していた当時を思い起こしております。同時に、生きることや再出発することに皆が精一杯向き合っていました。あの経験があったからこそ、こう思うのです。

 当面は、安否確認・被害状況の把握、インフラ復旧を最優先に、前述のカンパ活動や今後の復興ボランティアなど組織方針に基づき全力を挙げることとします。能登半島は、地理的・地形学的にも復旧・復興には時間を要するものと推察します。その意味でも「息の長い支援」を行なう必要性を全体認識としたいと思います。
 北陸の皆さんに寄り添い、東海総支部5,700組合員の力を合わせて難局を乗り切って参りましょう。

 

  2024.01.10

NTT労働組合東海総支部
執行委員長 岩坂 健裕