委員長就任にあたり ~「働きがい」と「頼りがい」~
7月29日(土)に開催した第16回定期大会において、前任の安藤執行委員長からバトンを受け、新たに執行委員長の任に就きました岩坂です。出身は岐阜県飛騨市の田舎者で、生まれも育ちも勤務も、さらには組合活動も長く岐阜で過ごしてきました。馴染みのない方も多いと思いますが、東海4県5,700組合員の皆さんの先頭に立って役割を果たしていく所存です。どうかよろしくお願いします。
さて、新型コロナも感染症法上では5類に移行し、未だ収束には至っていないものの、コロナ禍でもなく従前と全く同様ともいえない「新しい日常」を迎えています。3年以上続いた“我慢”は人間社会を分断し、差別や偏見が顕在化する残念な側面もあった一方、リモート型社会に舵を切る新たな価値も生まれました。これまで、エッセンシャルワーカーとして社会インフラを支え続けた組合員の皆さんに、感謝と敬意を申し上げます。
現状のNTT西日本グループ経営は、2022年度決算が減収減益を示したとおり、新領域ビジネスやビジネス営業分野における鈍化等の傾向、光純増の伸び悩みに加え、電気料金高騰が拍車をかける厳しい環境にあると認識しています。
2023年度は「中期経営戦略」の実現に向けた重要な年度であり、「私たちの雇用の確保や労働条件の維持・向上」にも深く関わることから、事業課題には労働組合の立場で積極的に対応する考えです。とりわけ、全分野におけるコスト構造の改善は、必要な経費を一律に抑制する発想に立つのではなく、組織や仕事のやり方の見直し等を通じて成し得るとの考えに立ち、必要な労使協議を進めることとします。
また、「人事・人財育成・処遇等の見直し」は、①安心して働き続けられること、②チャレンジ意欲を高めること、③納得感ある評価運用が行われること――この3点がNTT労組の基本スタンスであり、今後の制度運用にあたっては、職場の声を大切に西本部等とも連携することとします。
その上で、いずれの職場の課題についても、キーワードは「働きがいを得られるか」にあると思っています。組合員の皆さんは、ご自身の人生や職業生活においては“主人公”です。リモートワーク中心か否かによらず、主人公たる一人ひとりが職場のなかに「働きがい」を見出せるよう、環境づくりを進めるのは労働組合の役割です。
組合役員の一人として、まず真っ先に取り組むべきは職場の課題。職場の課題に熱心に向き合う労働組合の姿があって、初めて組合員の皆さんから信頼を得て、団結力を高め、組織活動や政治活動、電通共済生協などの福祉活動に対する共感とともに、組織の活動サイクルは好循環に機能していく。長く組合活動に関わってきた私の信念でもあります。
総支部・分会役員の皆さんとは、「頼りがいのある」組織づくりに向けて、チーム力を大切に進んで参ります。“主人公”である組合員の皆さんも、自分たちの労働組合をより良い組織に育て上げるとの気概をもって、今後の諸活動へ参加・参画をお願いします。共に頑張りましょう!
2023.08.29
NTT労働組合東海総支部
執行委員長 岩坂 健裕