委員長の部屋

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

防衛費を今後5年間で総額43兆円を確保すると岸田首相が表明しました。

 

「防衛費をGDPの2%としたい」と自民党は既に2021年10月の衆議院選挙政策集で扱っていました。

21年度当初予算の軍事費は5兆3422億円でGDP比0.96%でしたから、仮にこの金額をベースに考えると11兆2000億円になり、国の政策経費82兆円の8分の1にまで拡大することとなります。

 

残念ながら、文教・科学関係費5兆4000億円の2倍です。人的投資や少子化問題を示しながら、軍事費拡大を声高に叫ぶのは納得できません。

しかも、財源については未確定で、規模ありきの論議となっています。

 

ロシアによるウクライナ侵略、中国の台湾政策、北朝鮮のミサイル発射や核開発など国際的な緊張感が高まっているのは事実ですが、その対抗策が軍事費拡大なのでしょうか。

 

なぜ2%なのか…

 

自民党は2022年4月の「新たな国家安全保障戦略等の策定に向けた提言」)において、「NATO諸国の国防予算の対GDP比目標も念頭に、我が国としても、5年以内に防衛力を抜本的強化するために必要な予算水準の達成を目指すこととする。」と方針を示しています。

しかし、NATOは加盟国に「経済力に対する応分の貢献である」と2%のガイドラインを設定していますが、30か国中、達成しているのは8か国のみであることも申し添えたいと思います。

 

2%は岸田政権の国内外への政治的意思を示すもの以外にありません。

戦争に勝者はいない。

歴史に学び、脅威を以て相手に臨まない国にしましょう。

 

2022.12.6

NTT労働組合東海総支部
執行委員長 安藤 伸一